【将棋風考計・第2回】長谷川優貴女流二段との指導対局会に行ってみた。

2017.08.10 Thursday

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    負けちまつた悲しみに……

     

    本日も元気よく将棋道場に通うわけです。

     

    冒頭の発言は中原中也という文章家からの引用ですが、負けたあとというのは何とも言えぬ渇きを感じます。

    在りし日の夏の13時には将棋道場へと向かい、まずは女流二段の先生との指導対局会の予約を入れました。

     

    長谷川優貴先生と言う方は存じ上げなかったのですが、どうやら私が住んでいる神戸市からすぐ近くにある

    明石市出身の居飛車党っぽい先生のようで非常に可愛らしく笑顔が素敵な女性で、どのような将棋を指すのか、

    あるいはどのような立ち振る舞いなのか気になるところでした。

     

    話しは少し変わりますが、本日は道場の売店にて将棋名匠物語を1000円にて購入。

     

    ふと目についた第二話、不敗の雁木なる項目が気になり棋譜を並べてみました。

    時の大橋宗桂と雁木の創始者の一戦ですが、後者の人は香車落ちで勝った後に角落ちで負けて血を吐いたとか…。

    実際のところは血を吐くほど悲しみにくれたのだろうとは思いますが何とも切ない話ではあります。

     

    ところで、こんな話は笑えますか?私はこういう話を聞くたびに将棋とは真剣などではなく文化なのだと思う。

    文化であるというのは勝負だけではなく、外部の環境性、あるいは運命に彩られたあらがえない機序なのだと。

     

    さて、私が通っている関西将棋連盟の2Fにある道場は笑いが絶えません。将棋を指していると楽しいですから。

    笑いたいときは笑えば良いし、泣きたいときは泣けば良いと思います。感情を盤面や相手にぶつけるものではないが、

    自分の、これからの君たちの未来にエネルギーを向けてはどうかと思うのだが、どうもはき違えている人は極稀にある。

     

    もしも哲学の源たるギリシャ時代に将棋があったならば、駒とはあるようにあったのだ、

    とは、かの有名な詩人、ソクラテスなどが言いそうなことであるが、駒がなくても将棋は指せる。

     

    将棋とは忘却とコミュニケーションの美学にすぎない。何かを忘れたいがために将棋を指すと定義しておく。

    しかるに大抵の人は悲しみだけが残る。嬉しいシーンも楽しいシーンもその何倍の悲しみが塗り替えていく。

     

    だから将棋を指したら笑えば良いのだとは思うが、はっきり言えば才能がないなら諦めれば良いとは思う。

    沈黙の対話を楽しみたくて将棋をしているのに笑えない日常シーンに正義や公正がどう成り立つのだろうか。

     

    やや抽象的にはなったが、大阪の関西将棋連盟の道場とは、この意味では笑える道場であるから一度立ち寄っては欲しい。

     

    さて、19時になり長谷川優貴女流二段の指導会である。指導料3500円と席料1300円とを払い、

    ストップウォッチを準備して90分間の対局に臨む。先生が配るアンケートシートには10級、4枚落ちを希望。

    そして、途中のアドバイスのありなしになし、早めに指して2局希望に丸をつけた。

     

    先生が一瞬微笑んだ気がした。何とも手つきが美しい女性で女流の二段の先生だった。

     

    私は元気よく挨拶をし、4枚落ちを始める。

     

    結果?そんなことは聞くまでもないだろう。空はもう明るくないのに、予測できない未来も嫌いじゃない。

    少しだけ話すことがあるとすれば、私が飛車も角も切り飛ばして桂馬をべたべた貼りまくったとだけ述べよう。

     

    さて、先生とは最後に少しの雑談をする時間を何となしに頂いた。

    そこで私はある質問をした。この将棋を広める会と私の最近の共通の問題意識である三間飛車についてである。

    私の質問はクラシカルなノーマルな振り飛車を指している若手の先生がいたら教えては欲しいということだったが

    帰ってきた答えが西川先生で六段?の方であるとのことだった。非常に普通の三間飛車なり振り飛車を指すようだ。

     

    その先生のことをネットで調べてみるとなんと神戸市出身だそうで、

    灯台許暮らしとはまさにこういうものなのかと感嘆するしかない状況であった。

     

    自身の課題や、問題と言うのは既に自身のネットワークにあるのだろう。

    その意味では私はまだ誰にも自己紹介をしたことなどはない。誰も知らない世界で、

     

    負けちまつた悲しみに、、、

     

    今日も今日とて将棋を指す。

     

    全38回/第2回

     

    文責 会長代理 佐藤

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