第76期名人戦(2018)について、展望を語る

2018.04.03 Tuesday

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    こんにちわ、将棋を広める会の会長の最卿構司です。

     

    来たる4月11日から名人戦第1局が始まります。羽生竜王(挑戦者)が佐藤天彦名人に挑む今回の名人戦シリーズは、激動の2017年からまったく変わった新しい美しい対局が始まるのだと期待されるところでしょう。

     

    さて、とあるレーティングサイト(http://kishi.a.la9.jp/ranking2.html)によれば羽生さんの現在のランキングは3位。天彦さんは12位にランクされています。期待勝率は羽生さんから見て59%とそれほど高くはありません。期待値的には接戦が予測されるところですが、直近10戦の対戦成績を少し見てみることにします。

     

    2015年*9月17日    ●  羽生善治 佐藤天彦    ○  第63期王座戦    タイトル戦 第2局
    2015年*9月24日    ●  羽生善治 佐藤天彦    ○  第63期王座戦    タイトル戦 第3局
    2015年10月*6日    ○  羽生善治 佐藤天彦    ●  第63期王座戦    タイトル戦 第4局
    2015年10月26日    ○  羽生善治 佐藤天彦    ●  第63期王座戦    タイトル戦 第5局
    2016年*4月*5日    ○  羽生善治 佐藤天彦    ●  第74期名人戦    タイトル戦 第1局
    2016年*4月22日    ●  羽生善治 佐藤天彦  ○  第74期名人戦    タイトル戦 第2局
    2016年*5月12日    ●  羽生善治 佐藤天彦    ○  第74期名人戦    タイトル戦 第3局
    2016年*5月25日    ●  羽生善治 佐藤天彦    ○  第74期名人戦    タイトル戦 第4局
    2016年*5月30日    ●  羽生善治 佐藤天彦    ○  第74期名人戦    タイトル戦 第5局
    2016年11月14日    ●  羽生善治 佐藤天彦    ○  第*2期叡王戦    本戦 準決勝

     

    どうでしょうか。直近10戦では羽生さんの3勝、天彦さんの7勝と天彦さんが勝ち越しています。また羽生さんが5連敗中というのも気になるところですね。思い返せば、羽生さんは天彦さんのことは得意にしていたはずですが、あの第74期名人戦第2局で詰みを逃してからは勝利の女神に見放されたかのように勝てなくなりました。

     

    私は、当時第2局の天彦さんの粘りの米長玉を見ていて思ったのですが、天彦さんは最善であるかどうかを考えるよりも勝負として最も羽生さんに勝てそうな手を選んでいるのだと感じました。天彦さんが特別な粘りをしていたら、その時は天彦さんの玉が詰んでいることまである、そう心にとどめておいて、いかなる天彦さんの粘りに対しても間違えないような姿勢でいてほしいような気もしますし、羽生さんに勝つにはやはり特別な気合いのようなものが必要で、そうした熱い取り組みを再度見てみたい気もします。

     

    この第76期の番勝負、どちらが勝つのかは分かりませんが、名人を三連覇で三期獲得ともなると永世名人を取らなかった人で思い返すと、升田幸三さん以来の偉業ということになるのでしょうか。いよいよ大棋士への道が見えてくる重要なシリーズになるかとは思います。一将棋ファンの私からすれば勝敗や記録も大切ですが、記憶に鮮明に残るような、そんなシリーズが見てみたい思いが強いです。

     

    最後に、今回の第76期名人戦番勝負では当会のメンバーが第3局の奈良での対局を現地に観戦に行く予定です。リアルタイムでレポートなども書きたいと思っていますのでどうぞご期待ください。

     

    文責 将棋を広める会の会長代理 佐藤

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